Koji Shiroshita 城下浩伺

空間へのドローイング:大山崎(クセがあるアワード:塗 ファイナリスト作品展)

2025.10.19 - 11.3

マクセル クセがあるスタジオ

京都府乙訓郡大山崎町の空間を支持体として制作した「空間へのドローイング:大山崎」が「マクセル クセがあるアワード:塗」にてマクセル賞を受賞し、ファイナリスト展が開催された。
展示に向けて、大山崎各所でフィールドドローイングとテクスチャ採取を行い、〈クセがあるスタジオ〉〈天王山登り口〉〈山崎院跡〉〈瓦窯跡公園〉〈阪急電鉄高架下〉の5作品を制作した。
会場である「クセがあるスタジオ」では、Apple Vision Pro を用いて空間に現れるドローイングを鑑賞できる他、iPadを使って AR作品を体験できるように構成した。
 
クセがあるアワード:塗 ファイナリスト作品展(オフィシャルサイト)

空間へのドローイング:大山崎

「空間へのドローイング」は、VR機器をメディウムとして扱い、空間を支持体として描くドローイングのプロジェクトである。
これまで、渋谷、京都、天神橋、高輪ゲートウェイといった都市空間において、VR機器を使って空間にドローイングを描き、その場所で採取したテクスチャや環境音をドローイングのマチエールとして付与することで場所固有性という物理的制限を与え、逆説的に絵画としての実体を形成することを試みてきた。
今回制作した「空間へのドローイング:大山崎」では、マクセル「クセがあるスタジオ」を含む京都・大山崎の各所でフィールドドローイングとテクスチャ採取を行った。
またAIに構想させた「100年後の新素材」を未来のマチエールとして加えることで、過去・現在・未来が干渉する複層的な絵画空間を立ち上げた。

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