Koji Shiroshita 城下浩伺

PICTURE Koji Shiroshita Online Exhibition Tour Project 2020 - 2021

どこまで
が絵なのか
どこから絵でなく
なるのか 
僕はこれは、まだ
絵だと思う

When do we start calling it “a picture”
or stop calling it “a picture” —
I think this is still a picture.

22020年4月〜6月、新型コロナウイルス感染拡大の最中に開催した「PICTURE」展は、当初、紙の上に描いた画面を写真撮影しプリントした物を「絵画」としてギャラリーで展示するという企画でした。
これは、絵画の“本質”はどこにあるのか、「作品の実物」にのみに宿るものなのか、という作家の疑問を、撮影、プリント、展示という工程を経て問うものでした。

しかし政府による緊急事態宣言下で、鑑賞の場をギャラリーでの実物鑑賞からオンラインでの展示鑑賞へと移行する事になり、それは結果的に、「PICTURE」展がテーマとしていた「絵画の本質が存在する場所」を、半ば強制的に「ディスプレイ越しの展示鑑賞」という形でも問う事にもなりました。

絵画の“本質”が、絵具によって支持体に塗り込められたものとするのならば、「PICTURE」は“本質”をそこから解放します。
そしてそれは、プリントされギャラリーに展示され、同時に、オンライン展示としても公開されます。

2020年8月現在も続く世界的なコロナウイルスの感染状況、または自粛期間を経て大きく変わり始めた人々の生活様式により、今後オンライン展示は展示鑑賞の形態の1つとして定着して行くと考えます。
私達はウイルスの感染状況を伝える情報に翻弄されながら、「実物鑑賞」と「オンライン鑑賞」の間を行き来する事になりました。

世界のどこからでも観る事ができる「オンライン展示」を物理的に「巡回」させる事は、翻ってギャラリーという実在する場所の意味を際立たせます。

先の「PICTURE」展を経験して分かった事は、オンライン展示といえど、その内容はギャラリーの持つ存在感に大きく左右されるという事でした。

新型ウイルスによって人の移動が制限された世界において、訪れる事の叶わない遠い場所で、知らない人の手に作品が委ねられ、展示の形を変えて行く事を望みます。

「PICTURE」作品制作風景 城下浩伺 写真 三保谷将司

Media
メディア掲載

城下が墨汁で描き、まだ乾ききっていない状態の絵画を、三保谷が写真に撮ってインクジェットでプリントしたものを展示する企画としてスタート。その後、作品を液晶画面に表示する形態となり、当初のテーマである「描くこと/写すこと」を入れ子にする。

オンライン展示では、作品の画像を拡大できるだけでなく、VRによってギャラリーにいるかのように作品を鑑賞可能。 / 美術手帖

本展は当初、美術作家・城下浩伺が書き終えた直後の絵(墨汁で描き、まだ乾ききっていない状態)を、写真家・三保谷将史が写真に撮り、インクジェットでプリントしたものを展示する企画だった。しかし、昨今の事情に合わせてオンライン開催にシフトし、上記一連の作品が液晶画面に表示される企画となった。そこには再現や表現という言葉が浮かんでくるが、当初のテーマだった“描くこと/写すこと”とも入れ子していく。状況の大きな変化によって、“鑑賞形態の再考”という遅かれ早かれ訪れていたであろうフェーズが、思いもよらぬいまになったということ。そしてその上でオンライン開催に舵を切ったことは「PICTURE」の本質に対する城下の問いのあり方としては必然だったともいえる。 / IMA ONLINE

城下が毎日絵を描く中で、「これで完成だ!」と最初に思った瞬間の絵(画)を残すことができないかと思うようになった。自身のiPhoneで写真を撮って記録し、それらをいつか作品として展示したいと考えていたが、今回は、写真家・三保谷将史が城下の作品制作に立ち会い、作品が完成したと感じた時に三保谷が撮影、それを出力したものを展示する。
出力された作品は、絵なのか、写真なのか、そもそもどこまでが「絵画」なのか−−三保谷との協働制作を通じて、城下がここ数年抱えてきた「絵画の本質とは何か?」という疑問に迫る。 / paperC

Profile

城下浩伺

美術作家 https://koji-shiroshita.com

京都生まれ、京都在住。京都造形芸術大学 情報デザイン学科卒業。

約10年間未発表のまま絵をかきためた後、2013年より発表を始める。

2015年、現代美術の国際コンペティション「Art Olympia 2015」5位入賞。

2014年からは関西を拠点とするクリエイターグループ「_act_」のメンバーとしても活動。

三保谷将史

写真家 https://masashimihotani.com

大阪生まれ、京都在住。大阪ビジュアルアーツ夜間部写真学科卒業。

京都造形芸術大学 芸術学部 通信教育部写真コース 非常勤講師。

主な受賞歴に2018年度JAPAN PHOTO AWARDなど。

近年は古典的な写真技法を通し、日常にありふれる特別では無いものに焦点を当てた作品を制作。

特設サイト制作:みふくデザイン https://mifuku-design.com

ロゴデザイン:タナカタツヤ hitoto https://designsalad.net/

ステートメント翻訳:松嶋 友紀 http://pinetreetranslation.com

大阪展会場:hitoto 大阪市北区天神橋5-7-12 天五共栄ビル301 https://hitoto.info

作品制作場所:KAGANHOTEL 京都府京都市下京区朱雀宝蔵町99 https://kaganhotel.com

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本事業は,「新型コロナウイルス感染症の影響に伴う京都市⽂化芸術活動緊急奨励⾦」の採択事業です。

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