空間へのドローイング 公開制作&ワークショップ│京都芸術センター
Feb 23, 2024(News)
「空間へのドローイング」は、美術作家 城下浩伺と、XRクリエイター みふくの協働により、美術とXRの融合を通じて視覚芸術の未来を拓く試みです。
城下浩伺は、ペンと墨という古典的なメディウムを用い細密な線の表現で画面を構成する「Completely Untitled」シリーズ(2005〜)や、絵画と写真の境界を問う「PICTURE」シリーズ(2020〜)、SNSに現れる読み込み完了前のぼやけた写真や映画や動画の1シーンに映り込んだピンボケ背景などのぼけ画像を元に描く「FOCUS」シリーズ(2020〜)など、一貫して「絵画の本質」を探求の対象にしてきた美術作家です。2021年より取り組んでいる「空間へのドローイング」シリーズでは、VR機器をメディウムとして扱い、空間自体を支持体として描く事によって、伝統的な平面に閉じ込められた「描く」行為に新しい身体性と立体性をもたらし、逆説的に現実世界との繋がりを深化させています。
みふくはマルセル・デュシャンをVRの観点から捉え直した作品「Given: Marcel Duchamp」(2022)など、既存の美術の文脈とXR表現の接続に主眼を置くクリエイターです。
城下が描いたドローイングはみふくによって再構築され、VR、AR、および平面表現を含む複数のフォーマットへと転換されます。
本プロジェクトではまた、ワークショップ形式を取る事により、鑑賞者をこの一連の制作プロセスに招きます。参加者各自の固有の動きや姿勢そのものが独自のドローイングとして表れる「空間へのドローイング」は、現代における絵画の身体性を探る実験の場となります。
主催:京都芸術センター(公益財団法人京都市芸術文化協会)
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